2022年度の就任&新入局の報告です。

2022年度の就任&新入局の報告です。

野村実先生が特任教授に御就任されました。

黒川智先生が教授に御就任されました。

笹川智貴先生が准教授に御就任されました。
(スタッフページ参照)

こちらのブログを御供覧の皆様は御存知でしょうが、心臓麻酔、区域麻酔の第一人者の先生方です。

学会などのレクチャー内容を、いつでも気軽に手術室で御指導頂けます。

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関連施設で初期研修・後期研修されていた先生が新入局されました。

加藤麟太郎先生

江川朋子先生

渡邉真理子先生

入局おめでとうございます!

重症例が多く、各種移植手術や心臓症例も豊富にあるので後期研修のトレーニングにはうってつけです。


さらに当科では医局を挙げて、JB-POT、J-RACEの取得をサポートしております。

これらの元となった Advanced PTEeXAM、European Diploma in Regional Anaesthesia & Acute Pain Management (EDRA) 取得者も国内最多です。

また、ペインクリニックで有名なNTT東日本関東病院や、小児麻酔・産科麻酔で有名な成育医療センターへの出向もできます。

一緒に臨床のプロを目指しましょう。

桜…咲く?

今年も日本麻酔科学会による麻酔科専門医試験が行われました。
今年は移行期のため専攻医4年目と5年目に受験資格がありましたので当院からも多くの専攻医が受験しました。
筆記試験、実技試験、口頭試問の3つをすべてに合格しなければならず全科の中でも合格率の低い試験といわれています。

コロナ対策のため実技試験が免除されましたが、他の2つは例年通りタフな試験となったようです。

当院の受験生も各自一生懸命勉強していましたが、それに加えて専門医試験対策講義や口頭試問模擬試験も取り入れて全員合格を目指しました。

2週間にわけて行われ、1週目に筆記試験、2週目に口頭試問(と本来なら実技試験)が行われます。
そして1週間もしないうちに合格発表のためゆっくり肩の荷を下ろす時間もありません。
今年の受験結果はどうだったでしょうか。


なんと、全員合格!おめでとう!!

みなさん頑張りましたね。( ノД`)シクシク…
今後は後輩たちの指導をよろしくおねがいします。





 

当院で人工心肺セミナーが開催されました



こんにちは、専攻医Kです。

女子医大麻酔科では、今年度ハンズオンセミナーを3回行っています。
第1回 DAM講習会
第2回 神経ブロックのための解剖セミナー
に引き続き第3回となる今回は人工心肺ハンズオンセミナーが開催されたので内容を少しご紹介します。
 
本セミナーは人工心肺や心臓麻酔に関する講義と、実際に人工心肺を操作するハンズオンで構成されました。
 
講義編では心臓麻酔チーム(TCAT)の先生方が循環生理、体外循環のためのTEE、血液凝固について解説してくださりました。
また臨床工学士の加藤さんが人工心肺について、その具体的な構成、背景となる物理法則、体外循環の目標、自己血回収装置などについて合計3時間にわたり講義してくださりました。
(TCATの山本先生と加藤さんは朝まで解離をやっていたらしく、本当にお疲れ様でした😢)
 
ハンズオン編では、シミュレーターを用いて、実際の心臓手術の流れに即して人工心肺を体験することができました。
 
  • ポンプに乗るまで
実際に送血管を触るとAortaの拍動を触れることができました。この拍動が触れなければ送血管の先あたりを考慮する必要があります。人工肺前後の圧を確認し、遠心ポンプから血液が逆流してこないことを確認し送血スタートです。
脱血管を徐々に開いていき、リザーバーを見ながら遠心ポンプの回転数を上昇させてtotal flowを目指していきます。この時リザーバー内の血液が無くならないように送脱血を調整するのが非常に難しかったです。(例えばリザーバーに1Lの血液が残っていたとしても、脱血不良で4L/minで送血し続ければ15秒で空になります。)この間、実際にはモニターや術野も見なければならない、送血管・脱血管のトラブルに対処しなければならないのですから、いかに難しいことをしているのかわかりました。
 
  • ポンプからの離脱
脱血管を徐々に閉めていき、それに合わせて遠心ポンプの回転数も減らしていきます。リザーバーの量にばかり目が行ってしまい、肝心のモニター(CVP, PAP, ABPなど)は全然見ておらず、送脱血を減らしてきった頃に初めてモニターに気づくありさまでした。実際の心臓手術では様々な要因でweaningが上手くいかないので、難しい判断・操作を瞬時に行っているのだなと驚嘆しました。
 
僕たちが体験した人工心肺の操作はこれだけでしたが、実際にはMEさんたちはより複雑な操作をいとも簡単にやっていることがわかりました。
 
また日常の診療で生じる様々な疑問を投げることができ、貴重な時間を過ごすことができました。MEさんたちがどのようなことを考えているのか、麻酔科に何が求められているのかがわかり、大変勉強になりました。
 
女子医大麻酔科では今後、経食道心エコーや心臓wet laboのハンズオンを予定しています。このようなセミナーに院内で気軽に参加できることをとてもありがたく感じております。
 
最後になりましたが、このような貴重なセミナーを開催してくださった、長坂教授、野村教授、黒川准教授、臨床工学士加藤さん、吉本さん、TCATの先生方に感謝いたします。ありがとうございました。

J-RACE 合格体験記

麻酔科専攻医3年目のOです。1年目は大学病院、2年目は国立がん研究センターで勉強させていただきました。3年目で大学に戻るまでは、神経ブロックはほぼした事がなく、さほど興味もなかった私がなぜJ -RACEを受けることになったか、それは周りに流されたからです笑。ラッキーな事に、指導熱心な指導医、しっかり者の同期・後輩に引っ張って貰い合格しました!
 
挑戦して良かった事
・エコーで神経っぽい物見つけたらそこに注入すればOK➡︎解剖を理解したうえでの運針、局所麻酔薬の種類・作用時間・力価・極量(低体重の人、意外と多い)など、今まで見えなかった世界が見えた
・上級医と対等(おこがましい笑)にdiscussionするになった
・資格試験受ける➡︎やる気ある認定➡︎上級医からの指導もより熱心になるという良いスパイラルに突入!
・学年関係なく、一緒に勉強して模試受けて本当に楽しかった
 
悪かった点
・なし!
・試験会場に時計が無くて困るから用意しなさいって言われたのにシカトして、本当に困ったのはいい思い出、、、
 
正直、覚える事多すぎ&勉強嫌で逃走した時もありましたが、TRATの先生方から
絶対合格させるからと励まされ、合格に辿り着きました。
 
女子医大麻酔科は心臓チーム(TCAT🐈‍⬛)だけで無く、神経ブロックチーム(TRAT🐀)が新たに発足し、EDRA(*)保有者の中澤先生、津久井先生を中心としたチームのかなり手厚い指導があり、hands-on、解剖学教室と連携したcadaver実習など、これほど勉強出来る大学は無いと思います。
 
最後に、合格まで導いて下さった先生方に、御礼申し上げます。また一緒に勉強してくれた先輩・同期・後輩の皆様、ありがとうございます😭
 
入局検討中の皆様、ぜひ一度見学に来てください!
 
*EDRA:ヨーロッパ区域麻酔の資格。英語の筆記試験&英語での口頭諮問があり、麻酔科医が受験出来る資格試験の中で最難関と言われる幻の資格
 

祝 合格発表

先月行われた日本区域麻酔科学会の認定試験であるJRACE(日本区域麻酔検定試験)の結果がでたようです。

今年はコロナ禍での開催で人数制限がなされましたが当医局の専攻医達はどうだったのでしょうか…。。

なんと、10人以上の合格者!!!👏

おめでとう!!!

努力が実を結んでよかったですね。

今回勉強したことを臨床で活かして後輩たちに引き継いでいってください。

次回は合格者の体験日記をアップします。



 

JRACE受験日記

本日は晴天です。

今日は当医局の運命の日です。

2021年度区域麻酔学会が岡山県で開催されておりその最終日の日曜日に第2回JRACE(日本区域麻酔検定試験)が行われました。

昨年はコロナの影響で残念ながら中止となってしまったので今年は多くの医局員が受験してくれました。

区域麻酔指導チームからはお守りと絵馬で必勝祈願

試験はどうだったでしょうか?みんなの表情をみればわかりますね(`・ω・´)b

受験後の表情。みんな受かりますように🥺

祝 麻酔科大学院

2021年度の春が来ました。
世の中的にはまだまだCOVID19の暗いニュースが続いておりますが、そんな中当科での嬉しいニュースがありました。

ついに長坂教授が就任されて麻酔科学講座の研究室が設立されました。

麻酔科学講座大学院一期生も誕生し今後大きな渦になっていくことでしょう。

皆さんも是非見に来てください。

2020年度 特別DAM講習

今日は専攻医を対象に特別気道確保講習(Difficult Airway Management:DAM)を行いました。

講師は当院集中治療科の中川雅史先生にお願いしました。中川先生はDAMの著書も執筆されており年間に何度もDAM講習を行っているスペシャリストです。
今回は特別に医局員向けに開催していただきました。

内容はDAMの知識やガイドラインの講義に始まり、数多ある挿管デバイスの解説や実技、気道確保シュミレーション演習、豚の気管を用いた気管切開のWet laboと充実した内容でした。

若い医局員が多く現在はほとんど使われないような気道確保のデバイスを手にとり興味深々に使用しているのが印象的でした。

シュミレーションでは設定された難解なシナリオにグループで挑戦し、しっかりと正解まで導くことができていました。DAMの習得だけでなくチーム医療の成長もみられていました。

Wet Laboでは実際の豚を用いて気管切開を行い気道確保を行いました。麻酔科医としてはあまり遭遇したくない状況ですがDAMのアルゴリズムのレッドゾーンのメインの手技でありいつか来る日のための貴重な経験を積むことができました。

最後の集合写真では皆自信に満ちた良い表情をしており、今回の講習が実りあるものだったようです。

講師を引き受けてくださった中川先生に感謝申し上げます。

心臓麻酔

こんにちは医局員Tです。心臓麻酔について少しご紹介します。
当院の心臓手術の症例は非常に勉強になるものが多いです。
冠動脈バイパス手術や弁膜症だけでなくEVAR、TAVI、Mitra Clipなどの血管内治療や小児心臓、再手術、VAD、心移植など多岐にわたります。
合併症も多く麻酔管理困難な症例を目にすることは珍しくありません。
そんな苦しい状況の中でいかに最適な麻酔管理、循環動態の評価と維持、術中TEE診断を行っていくかを多くの心臓麻酔専門のスタッフが指導してくれます。
指導は時には厳しいものになりますが、理論的でわかりやすい解説、膨大な知識量や技術、外科医との信頼関係構築に日々感動していしまいます。
後期研修の中には心臓basicとadvance期間がありますので重点的に心臓麻酔が研修できます。

写真はVAD植込みし人工心肺離脱後の一枚です。Dr.Dが覗きに来てくれました。