女子医大麻酔科からの論文がJAMA Pediatricsに掲載されました!

このたび当院の宮坂清之先生(筆頭著者・女子医大麻酔科非常勤講師)、鈴木康之先生麻酔科臨床卓越教授)と長坂安子先生(責任著者・麻酔科基幹分野長・教授)が研究に携わりました小児麻酔に関する論文が、JAMA pediatricsという雑誌に掲載されることになりました。
具体的には、「セボフルランという吸入麻酔薬を使った時に、脳波モニターを併用することで術後のせん妄のリスクを減らすことができた」という研究です。

ただ眠らせているだけと思われることもある「麻酔」ですが、麻酔科医の知識と技術をもって丁寧に全身管理を行うことが、患者さんの術後の状態にも影響するということが示されました。
実はこの研究は女子医大麻酔科と、米国ハーバード大学・マサチューセッツ工科大学MITとの共同研究です。
女子医大の麻酔科では、このような海外との共同研究や留学(臨床・基礎)の機会もたくさんありますので、臨床だけでなく研究に興味がある方も、ぜひ入局をご検討ください。

DAM講習会

4月19日にはDAM(difficult airway management)の講習会が開かれました。
豚の気管を用いた緊急の外科的気道確保の手技を実践したり、気管支鏡を用いて覚醒下挿管をシュミレーションしてみたりと麻酔科医として大切な経験を積むことができたと思います。

ご指導くださった聖マリアンナ医科大学の中川先生、女子医大の岡野先生、ありがとうございました。

日本区域麻酔学会 第12回学術集会

4月18日と19日には埼玉県のソニックシティで日本区域麻酔学会が開かれました。
例年行っているハンズオンセミナーに加えて、最近の区域麻酔に関する知見の紹介から、保険点数や医療安全などの社会的な問題なども講演の内容となり、今年も有意義な学会でした。
学会翌日はJRACE(区域麻酔学会の試験)が開催され、久しぶりに緊張感を味わいました。
合格していることを祈っています。

送別会

長年勤務いただいた先生方をはじめとした、今年度で勤務を終えられる先生方の送別会が開かれました。(一部の先生は来年度も非常勤や再雇用としてご勤務くださるとのことでありがたい限りです)
コロナ禍でずっと食事会を開いておりませんでしたので、医局としては久しぶりの送別会となりました。

たくさんの先生方とお話しするには短い時間でしたが、有意義で大切な食事会となりました。

それぞれの道に向かって、お互いに頑張っていきたいです。

ESRA winter week conference

1月にはヨーロッパ区域麻酔学会の冬季学会がオーストリアで開催されました。
発表の機会を得て当院からも演題を提出しております。

学会期間中開催地で胃腸炎が流行ってしまって演者の先生も数名ダウンしてしまったりと、ややトラブルもありましたが、今回も区域麻酔として興味深い講演が数多くなされました。

この冬季学会ではハンズオンセミナーやディスカッション(思えば日本の学会では、なかなか参加者と演者がディスカッションを行う機会は聞いたことがないですね…)の時間も設定され、大変有意義な時間を過ごすことができます。

実は私も胃腸炎にかかってしまって、かなりの時間トイレとお友達でしたが…なんとかできる限りは学会に参加しました。
嘔吐のためディスカッションにどうしても参加できず、それは本当に残念でした。

海外で胃腸炎になったのははじめてでしたが、同じく学会に参加しているヨーロッパの友人たちが助けてくれて、ESRAの先生方の優しさが心に沁みました。

AOSRA-PM 2025

長らく更新が遅れてしまい、遡っての更新となります。

2024年9月27日と28日にAOSRA-PM 2025(the 17th Asian and Oseanic Society of Regional Anesthesia and Pain Medicine:アジアオセアニア区域麻酔学会)がベトナムのダナンにて開催されました。

女子医大からも症例報告の演題を提出し発表しております。
今回はひとりで参加しましたので、現地で別大学から講演者もしくはインストラクターとして参加なさった日本人の先生および韓国人の先生にご指導いただきながら発表いたしました。

講義はデュアルのモニターでベトナム語と英語のスライドが掲載され(同じスライドで英語版とベトナム語版があるということです)、演者がベトナム語の場合には英語での通訳があとから入るような発表形式が取られておりました。
今回私にとってアジアの学会参加は初めてでこの形式には驚きました。(ヨーロッパの学会ではどこの国の開催であろうとも英語で全て進行していくので…)
英語に親しみが低い現地の先生が参加されても楽しめるような工夫なのかもしれないと感じました。

次回は韓国ソウルでの開催だそうです。
機会があればまた参加したいと思っています。

ESRA annual congress

今月のはじめはヨーロッパ区域麻酔学会(ESRA)の年次集会が開催されました。ヨーロッパでは区域麻酔(神経ブロックや脊髄幹麻酔)が盛んです。
ESRAが発行しているRegional anesthesia and Pain medicineという雑誌は、区域麻酔に関して世界を代表する雑誌になっているほどです。

今回の開催地はチェコ共和国のプラハでした。
とてもヨーロッパらしい美しい街でした。

キャダバー(死体解剖)のワークショップや超音波のハンズオンセミナーも多く開催され、教えてくれるインストラクターの先生とも、参加者の海外の先生とも仲良くなれる機会がたくさんあります。

個人的には、ESRAの先生方は地位や年齢を問わずフレンドリーな方が多いなという印象です。

今年は日本からの参加者も多く、私がお会いできただけでも10人ほどの日本人が学会に参加しておりました。

ポスター発表はePoster形式で、発表会場のインテリアも相まって、近未来的でかっこいい雰囲気で行われました。
新しい知識を手に入れ、今後の診療に活かしていきたいです。

Basic of Anesthesia勉強会

ご無沙汰しております。
今年度ももうおよそ半分が終わったと思うと、時の流れの早さに驚きます。

さて今回の記事は、女子医大の麻酔科専攻医となったばかりの先生方を対象に、毎週開催している「Basic of Anesthesia」の勉強会を紹介します。

Millerの麻酔科学の本は、麻酔科専門医試験の参考図書ともなっている代表的な麻酔科の教科書ですが、その基礎編として「Basic of anesthesia」という本が発売されています。

麻酔科を専攻するにあたって必要な知識が網羅的に掲載されており、かつ英語に苦手意識を持たないように、こちらの本を基として勉強会を開いています。

朝の開催なので、長坂先生が持ってきてくださったパンの朝食付きです。

先日は鈴木真也先生がPOCUSについて教えてくださいましたので、そちらの写真を載せさせていただきます。
POCUSがトピックなので、実際に医局員の先生の身体にエコーを当て、使い方から読影の仕方まで学びました。

講義形式の日もあれば、このように実技形式の勉強会のこともあります。どのような形式で行うかは、教える上の先生の好みに依ります。

一年かけてあの分厚いBasicの全てを読み切った時には、大きな満足感です!
若い専攻医のみなさま、あと半年ファイトです!

医局説明会

先日は女子医大の医局説明会が開かれました。
なんと11名もの初期研修の先生が参加してくださいました!

去年と同じく、ラストリカートというイタリア料理屋さんで、フルコースのランチを楽しみながらの説明会です。
医局自体や専門医プログラムの説明からはじまり、産科麻酔心臓麻酔区域麻酔ペインなどの専門性のある分野のご案内、留学やワークライフバランスに至るまで、各々の担当の先生がプレゼンを行っていきます。

心臓麻酔の土井先生は、昔(10年くらい前?)の女子医大の心臓麻酔のプロモーションビデオを見せてくださって、初期研修医の方のみならず医局員としても楽しく拝見しました。

区域麻酔の加賀屋先生は、ガンダムをモチーフに、プレゼンのスライドの中に麻酔科医にちなんだ替え歌を作って披露しました。

他の先生のプレゼンも魅力的なプレゼンがたくさんでした!

来年度から一緒に働く先生を心待ちにしています。

神経ブロック解剖学セミナー

昨日は当院の解剖学教室のご協力のもと、神経ブロックセミナーが開催されました。

神経ブロックは解剖学の理解の上に成り立っている手技です。ご遺体から3Dで解剖学を学べる機会は本当に貴重な機会です。

一年に一度開催され、今年で4回目となりましたが、例年通り大盛況となりました。
今年は上肢と下肢、体幹部(傍脊椎ブロックなどの背側からのブロック)のトピックでした。

神経ブロック手技のみならず、合併症がなぜ起こるのかについても解剖から学べることはたくさんありました。
この経験を日々の臨床に活かしていきたいと思います。